プチあわのわコミュニティ&マーケット*レポート

プチあわのわコミュニティ&マーケット*レポート

今日3/10(土)、鴨川の里山のど真ん中にあるシュガーソルトカフェで
「プチあわのわコミュニティカフェ&マーケット」を開催しました。

なんと今日は「円」ではなく「地域通貨 安房マネー」のみしか使えません!
美味しいオーガニックスイーツ、インドカレー天然酵母パン、自家焙煎コーヒー、
パスタランチ、古本、中古CD、種、鍼灸、ヒーリング、レモン、はっさく、
甘夏、ジャム、農産物、加工食品などなど・・・
この地域の色々な素敵なものが集まりました。
ああ〜、なんと豊かで楽しい1日だったことでしょう!
(思い出すだけで恍惚としちゃいます!)


安房半農半Xな自給生活をしている安房マネー会員の多くは(僕も含めて)、いつも円をなるべく使わないように暮らしています。なので、あわのわを開催しても、いつも安房の人たちはささやかに慎ましく買い物をしているのです。

しかし、今日は最初は恐る恐る・・・いいのかな〜って感じだったけど、これで良いんだよねって確認し合うと、現代社会の錬金術である「お金」の呪縛から解放されて、夢のようだね、もっと早くやれば良かったね、と言ってみんな買い物を心から楽しんでいました!

それは人と人が信頼し合う、心あたたかく不思議で奇跡的な時空でした。

まるで、大きなファミリーで自給するビッグパーティーというか、コミュニティ全員で手をつないで、みんなで一斉に社会の常識という橋をいっせいのっせって渡っちゃた感じでした。
赤信号みんなで渡れば怖くない!ってことだよね。


決して飛べないと信じられていた鳥が、いざ崖から飛び降りたとたん実は見事に大空を舞い、それは自由にしかも美しく飛ぶ姿を見るようでした。しかも楽しく、おいしく、平和に、豊かに!

午後は出店者「ひまつぶしがらん堂」(古本&中古CD)の前田さんのパートナーである「ぼくはお金を使わず生きることにした」の訳者 吉田奈穂子さん(富浦在住・安房マネー会員)に、イギリスで始まったフリーエコノミーコミュニティについてのお話を伺いました。

この本はマーク・ボイルという29才の青年が1年間、全くお金を使わず生活をした記録です。
彼は自給自足を始めますが太陽光発電でパソコンだけは使い、フリーエコノミーコミュニティというサイトをつくり、賛同者をネットワークして自給生活を実現するところが現代的です。
そして今ではなんとそのネットワークは世界160カ国にまで広がり数万人が参加する広がりをみせているといいます。
格差社会が進む現代社会で今、市民の意識がものすごいスピードで変化しています。
「フリー」、「オープンソース」、「所有」から「共有」へ、「独占」から「分かち合い」へと。
それは政治制度ではなく、市民の意識の中から生まれた価値観である。

吉田さんとの会話はとても刺激的で、アラブの春、オキュパイ運動、ギリシャの経済破綻、
ピークオイル、気候変動、311と様々なことが一気に起きている今、
60年代以降再び市民が時代を動かしつつあるのを皮膚感覚で実感しました。

最後は311から1年が経った今の気持ちを一人ひとりとシェアしました。
みんなで輪になると場の空気がひとつになり、その場がみんなの心を解放させました。
時には泣き、時には笑い、まるで心の浄化と脱皮のイニシエーションのようでした。

とにかく今日1日中みんな笑っていました。
311が起こり、日本は大変な状況なのに、みんな笑っていました。

今、ここにいる一人ひとりが最高に「生」を楽しんでいました。

2012年3月10日、鴨川の里山でスマイル・レボリューションが起こっていました!
一人ひとりの笑顔があたらしい世界を創造するでしょう!

今日の素敵な時空を共有出来たことに感謝します。
一緒に飛んだみなさん、ありがとうございました。
楽しかったですね、またやりましょう!


あわのわいわい(あわのわ実行委員会)林良樹

プチあわのわ コミュニティカフェ&マーケット

3・11後の安房に残り、大地にしっかりと自らの足で立ち、
新しい世界を切り拓くために「今、ここ」にいる仲間たちと、
3・11から約1年が経った3月10日に再会したいと思います。

今回のあわのわは「プチあわのわ」位のこじんまりとした規模での開催です。
そしてこの日、全額安房マネーでのやり取りに挑戦したいと思います。

“円”という現代社会の錬金術から自由になり、
しかも豊かに、幸福で楽しい一日をクリエイトしてみませんか?

ぼくらの地域通貨安房マネーを使って。
楽しく、美しく、創造的に。

     あわのわいわい(あわのわ実行委員会)林良樹

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

日時:2012年3月10日(土)10:00〜15:00 雨天決行

会場:Sugar Salt Cafe


入場無料
駐車料金無料
*駐車スペースに限りがありますので、できるだけ乗り合わせてご来場ください


・軽食/ドリンクの出店あります。
数に限りがありますので、売り切れの場合はご容赦ください。
イカップ&皿&箸持参でお願いします♪


安房マネー会員の方は通帳をお忘れなくお持ちください。また、会員以外の方も参加できますのでご心配なく。


・竹弓矢作りなどの子どもコーナーあり(晴天時のみ)


・あわのわTalk 13:30〜14:30
吉田奈緒子さん×林良樹(NPO法人うず)×林菜穂子(安房マネー事務局)

ぼくはお金を使わずに生きることにした」を翻訳された安房マネー会員の吉田奈緒子さんをゲストにお招きし、イギリスでのフリーエコノミーコミュニティについてお話して頂きます。
この本はイギリスで全くお金を使わず1年間生活した29才のマーク・ボイルのドキュメントです。吉田さんの翻訳が素晴らしく、思わず本の世界に引き込まれます!ぜひお読みください!


協力:Sugar Salt Cafeかまどの火、山のパン屋さん、藁珈琲洞Cafe草so
松澤、awanova、まめころ屋、はるまる治療院、
ひまつぶしがらん堂、百一姓、虹の村のみかん屋たけちゃん、Lokahi
Oneness Garden


主催:あわのわいわい(あわのわ実行委員会)


協賛:NPO法人うず、T&T研究所、地域通貨安房マネー


お問合せ先:あわのわいわい実行委員会・林 080-5087-3280
awanowaiwai☆awanowa.jp(☆を@に変えて送ってね)

『プチあわのわ』開催にあたって

去年の3月に開催予定だったあわのわコミュニティカフェ&マーケットは、
3・11が起き中止となりましたが、最近あちこちのあわの仲間から
「またやろうよ」と声をかけて頂き、3/10(土)に再びあわのわを
開催することにいたしました。

場所は偶然にも、6年前にあわのわを始めた時の場所、Sugar Salt Cafeで
行うことになりました。

3・11後のあわに残り、大地にしっかりと自らの足で立ち、
今までよりいっそう命を燃やし自らを輝かせ、その光であたりを明るく照らし、
新しい世界を切り拓くために「今、ここ」にいるあわの仲間たちと、
3・11から約1年が経った3/10に再会したいと思います。

「今」はとても重要な時代に入りました。
この惑星の文明にとって、そして人類史にとって、僕らは大きな岐路に
立っています。
「今」、世界が変わろうとしています。
そして、それは一人ひとりにかかっています。
どんな世界を創るかは、神でもなく、総理大臣でもなく、政治家でもなく、
教祖でもなく、社長でもなく、カリスマでもなく、他の誰かが創ってくれるのでなく、
僕たち一人ひとりのフツーの市民が創るのが「今」という新しい時代です。

3・11後、僕らはエネルギー、食料、経済を自給・循環し、自治・自立した
持続可能な地域コミュニティを創造することが、ますます必要になってきました。
そしてそれを実現出来なければ、この地球上に人類はもはや存続できなくなるでしょう。
大げさではなく、それは真実であり、そこまで人類は、この文明は、自ら危機を
招いてしまいました。

しかし、希望はあります。
それは、僕たち人間は無限の創造力を持っているからです。
そして、それを理解し、勇気を持って行動に移す素敵な仲間たちが、ここ安房には
たくさんいるからです。

いつも変革は小さな芽からです。
その芽を共に、育てて行きましょう、今、ここで。

今回のあわのわは「プチあわのわ」位の規模でこじんまりと開催したいと思います。

そして、全額安房マネーでの取引に挑戦したいと思います。
お金とは、現代社会の錬金術です。
人の命も奪えるし、愛も表現出来ます。
この道具で3月10日土曜日の一日、お金から離れ、現代社会の錬金術から自由になり、
しかも豊かに、幸福で楽しい一日をクリエイトしてみませんか?
僕らの地域通貨安房マネーを使って。

もちろん、円で取引しないと困るものや商品は無理に出店しなくても結構です。
無理をせず、これなら大丈夫というものをお持ちよりください。
また、声を掛け合って、仕入れをawaでできるのもは、awa仕入れて、何かをつくることにも
トライして頂くのも、新しい試みだと思います。

頭を現代社会の常識から切り離し、その日はフリーエコノミーな時空をともに創造しませんか?
楽しく、美しく、創造的に。

あわのわいわい(あわのわ実行委員会)林良樹

あわのわVol.10「中止」

ご承知のとおり、3/11の東日本大震災発生より、
関東東北一帯に混乱が続いています。

今後の状況について、見通しがまったくつかないため、
3/21に予定していたあわのわコミュニティカフェ
マーケットは、「中止」という判断を致しました。

楽しみにしていただいていた皆様におかれましては、
誠に申し訳ございません。

今、この時にこそ、これまで培ってきたネットワークが
活きてくると感じています。
それぞれの場所で、出来る限りのことをやりましょう!

ありがとう。
あわのわいわい(あわのわ実行委員会)林良樹+菜穂子
緊急時のため、お問合せはこちらへ↓(☆を@マークに変更してね)
awaoneness☆yahoo.co.jp

あわのわコミュニティカフェ&マーケット Vol.10

awanowa2011-3-21

あわのわコミュニティカフェ&マーケット Vol.10
2011年3月21日(春分の日・祝日)11:00〜17:00 雨天決行
入場無料/駐車料金500円or500awa

おかげさまで、あわのわコミュニティカフェ&マーケットは、10回目を迎えました。
この活動をささえてきたのは、人と人とのつながり。
そしてそのベースには、地域通貨安房マネー」がありました。

今回のあわのわのテーマは、「地域通貨」です。
日々の暮らしの中に、地域通貨があるって、どういう感じ?
という、地域通貨未体験の方にも楽しんでいただけるよう、
いろいろな企画を用意してお待ちしています。

[その1]あわのわ開催中にできる、awa払いのお仕事をご用意。(子守り・店番etc)
awa紙幣をGETしてください!
[その2]「安房マネー使えます」の目印があるお店で使ってね。(安房マネーの受け入れ割合は、店舗によって異なります)
[その3]企画協賛店では、安房マネーが100%使えるものも用意しています。
*詳しくは、安房マネーのブースにてご案内いたします。

【あわのわ TALK & LIVE】
11:00 カフェ&マーケット OPEN
11:30 あわのわLIVE SAWAH & CHRIS
12:00 DJひまつぶしがらん堂
13:00 あわのわLIVE Ayasofya-和泉
13:30 オープンマイク
  PCの自給「あわOS」/コミュニティカフェ awanova
  アートガーデン・コヅカ/フリーペーパー「0470」
  ネオ ネイティブ ミーティング
14:30 あわのわLIVE ave-deva
15:00 あわのわTALK地域通貨のある暮らし〜
地域通貨安房マネー』×『なみなみ』(葉山)×『よろづ屋』(藤野)
16:30 あわのわLIVE 虹の村のこどもバンド
17:00 CLOSE

【あわのわ ART】
宮下昌也作品展

【FOOD】
Cafe En /るんた/awanova
藁珈琲洞/かまどの火/けい工房
山のパン屋/もみじの手/cafe 草so
健康酒屋ベアーズ/杵つき大福茶屋『まりのて』
チャルカ/まんまる

【SHOP】
鴨川自然王国/星見亭ART STUDIO
enishi/遊学の森コミュニティトレード
AMBESSA & CO/器 宮内
つちのこもの nagi/Oneness Garden
Seed of Spirits/のり工房 まつざわ
はるまる/IKUKO HERBS
ひまつぶしがらん堂/アートスタヂオたまいろ
地域自給組合あわのわ(竹ぼうき&わらじ作りWS)
地域通貨安房マネー』

*マイカップ&皿&箸持参でお願いします。
*毎回、駐車場が足りず、ご迷惑をおかけしています。できるだけ乗り合わせてご来場くださるようお願いいたします。

主催 あわのわいわい(あわのわ実行委員会)
協賛 NPO法人うず/T&T研究所

出店申し込み受付中!

次回の「あわのわコミュニティカフェ&マーケット」
http://d.hatena.ne.jp/awanowa/
に出店を希望される方は、2月6日までにお申し込みください。

<開催日時>
2011年3月21日(春分の日)11:00〜17:00

<開催場所>
鴨川自然王国(栗の木広場、藤本敏夫記念館)

<タイムテーブル>
8時00分〜10時00分  搬入開始
10時00分 全体ミーティング(息合わせ)
11時00分 カフェ&マーケットOPEN
17時00分 カフェ&マーケットCLOSE

<出店料>
売上の10%+駐車場係のボランティア/1h

<出店申し込み先>
物販(kitta) nijiiro☆awa.or.jp
飲食(やっちゃん) lokahi-lotus☆mail.goo.ne.jp
(☆を@マークに変更して送信してください。)

<あわのわ全体のお問合せ先>
あわのわいわい(あわのわ実行委員会)ハヤシナホコ
E-mail  awanowaiwai☆awanowa.jp
(☆を@マークに変更して送信してください。)

*あわのわいわい(あわのわ実行委員会)ミーティングにも、
ぜひご参加ください。
日時 2011年2月3日(木)午後2:00〜
場所 awanova(鴨川市金束1632-1)
http://awanova.jugem.jp/

あわのわVol.9レポート

awanowa2010-09-23

あわのわコミュニティカフェ&マーケット vol.9

2010年9月23日木曜日、秋分の日で満月、
そして太陽と地球と木星土星天王星が並ぶ
というスペシャルな日、「あわのわコミュニティ
カフェ&マーケット」 vol.9は開催された。

今回のゲストは、腰まで伸びたドレッドヘアーに、
にこにこスマイルの吉田ケンゴさんとインドの
バウル・ミュージシャンのショッタノンド・ダス&
ホリ・ダシさん夫妻である。ケンゴさんは、
パーカッションプレーヤーでドームテント制作者
であり、ヘンププラスチックのパチカ(アフリカの
小さな打楽器)のプロデュースや廃材アクセサリー
制作、そして伝説の祭り「ひょううこま」や
平和イベント「Be?in」の主催者という
様々な顔を持つアーティストだ。
ショッタノンド夫妻は、インド・ベンガル地方
伝統音楽であるバウルの歌い手である。

バウルとは、ユネスコの「人類の口承および
無形遺産の傑作」に宣言された伝統音楽であり、
インド東部からバングラデシュにまたがる
ベンガル地方で生まれ、ヒンドゥ教、
イスラム教、仏教の影響を受けながらも、
どこにも属さず、物を持たず、町や村を転々と
旅をしながら、神秘的で深淵なバウルの
精神世界を歌い、踊る人達のことだ。

奥さんが日本人であるショッタノンドさんは、
毎年来日し、日本各地をまわり演奏旅行をしている。
今回の鴨川訪問は、去年に引き続き二度目である。

台風の影響で荒れた天気が予想されたが、
奇跡的に午前中は晴れ渡った。マーケットオープン
の11:00からは、半農半ジャーナリストの
「百一姓」さんが提供してくれた鴨川産の蜜ろうで、
キャンドルづくりのワークショップを行った。
これは、夕方行われるピースライブで灯すための
キャンドルだ。この日のために、安房マネーの
ネットワークに呼び掛けて集めたキャンドル用の
瓶がなんと丁度、仏教でいう煩悩の数の108
だったのだ。そして、そのピースライブで灯す火は、
ケンゴさんが持って来てくれた65年前に
広島へ投下された「原爆の残り火」なのだ。

「原爆の残り火」とは、原爆を投下された直後の
広島の街で、広島県の駐屯地にいた故山本達雄さん
が叔父の営む本屋のあった商店街にくすぶっていた
火をカイロに移して、福島県星野村の自宅に持ち帰り、
その火を仏壇やいろりに移し23年間も山本家で
保存し続けた火である。その火は、1968年に
「平和を祈る火」として正式に星野村へ受け継がれ、
村に建てられた「平和の塔」に移された。

山本さんは最初、原爆を落としたアメリカが憎くて
憎くてしょうがなく、その火は「憎しみの火」と
なっていたが、時間が経つにつれその火は
「平和を祈る火」にかわっていったそうだ。

ケンゴさんは、その火を受け継ぎ絶やさず燃やし続け、
毎年平和イベント「Be-in」を開催している。
そして蜜ろうを提供してくれた「百一姓」の
ヘジナウドさんは、日系ブラジル人で、おじいさんが
広島県出身だという。
だから、今日はどうしても来たかったのだと
ヘジナウドさんは、言っていた。そして、その
「原爆の残り火」についての語り部が、神奈川県の
藤野から来てくれた長屋の玄さんとミカエさんだ。

玄さんとミカエさんは、僕の知り合いのパーマ
カルチャリストの建築家山田さんが設計する
4世帯同居の里山コハウジング「里山長屋暮らし
藤野プロジェクト」のメンバーだ。
さらに、僕の共通の知人が数多く関わっている
藤野の地域通貨「よろず屋」と「トランジッション
タウン藤野」のメンバーでもある。
とにかくこの日集まった人、物、情報はことごとく
時空を超えてシンクロシニティーしていた。

午後から強い雨が降り出した。友人のやっちゃん
曰く、「原爆の火」だからしかたがないそうだ。
焼け死んだ人のたましいが水を求めているのだからと・・・。
しかし、ケンゴさんが前泊して直径9メートルの
キノコ型の巨大な番傘テントを建ててくれた
おかげでライブは最初、なんとかそのテント内で
やることが出来たが、夜までこのまま強い雨
降り続けるとPAが壊れる危険性があるので、
藤本敏夫記念館へPAを移し、ステージ会場を
移動した。
ステージは引き続き、記念館の2階で行われ、
「持たない暮らし」や「平和の灯をつなぐ」
をテーマに、ケンゴさん、長屋の玄さん、
ミカエさん、yaeさん、kittaさん、登紀子さん、
ショッタノンドさん、ホリ・ダシさん、と
たくさんの人とリレートークをした。話の内容は、
原子力発電から始まり、映画「ゲイト」、
老後の暮らし、平和イベント「Be-in」、
R水素エネルギー、原子爆弾、トランジッション
タウン運動、里山長屋コハウジング、非電化、
満州引き揚げ、敗戦体験、第2次世界大戦、
バウルという生き様等など多岐にわたった。

トークが終わり暗くなり始めた頃、雨も弱まり
だしたので午前中につくった蜜ろうキャンドルを
持ってみんなで外に出た。

大きな番傘テントの下に集まり、「原爆の残り火」
から次々と蜜ろうキャンドルに火を移していった。
そして、みんなで大きな輪になり足元にキャンドル
を置き、大きなピースマークを形作った。
すると、白い大きなテントの中は、柔らかい光に
つつまれ、美しい光の空間があらわれた。
ロウソクの優しく淡い光を見ると、ふとインドや
ネパールを旅した時のことを思い出した。
「わあー、きれい・・・」と誰かがため息を漏らす。
まわりを見ると、みんながみんな全員、幸せそうに
微笑んでいる。ざわめきが少しずつ静まって行く。
僕は、この光のなかで詩を読んだ。

あわのわコミュニティの住人たちとつくった
「虹の村のドリームマップ」を。

僕らは、ここを競争・分離・対立の古い文明から、
共生・統合・調和の新しい文明へと虹の橋をかける
「虹の村」と呼んでいる。
僕は、まずお礼を言った。この場を提供してくれた、
藤本敏夫さんに。そして、自家製蜜ろうを
提供してくれた「百一姓」のヘジナウドさんと
さとみさんに。原爆の火を持って来てくれた
ケンゴさんに。いつも「あわのわコミュニティー
カフェ&マーケット」を、一緒に創造してくれる
たましいの友人たちに。そして、ドリームマップを
まとめてくれた素晴らしいダンサーのエリに。
そのドリームマップを美しい詩にしてくれた
パートナーの菜穂に。そして、僕は読み始めた。

“ わたしは、「虹の村」に住んでいます。
この村に住む人は、年をとった人も、
生まれたての赤ちゃんも、子供たちも、
働き盛りのお父さんもお母さんも、
みんな健康でいきいきしています。

虹の村には、みんなで使えるものが
沢山あります。自然エネルギーで走る車や、
村の中を走るバス、農作業に使う道具や
大工道具、温泉や宿泊所などなど。

みんなが自由に使えるキッチンや食堂もあり、
私たちはよくここで一緒に料理をしたり、
できたものを一緒に食べたりすることも
あります。また、廃校を利用した
コミュニティセンターでは、オルタナティブ
教育が大人も子供も受けられます。

映画館や劇場の設備もあり、文化的に大切な
ことをお互いシェアできるようになっています。
私たちは、自由な発言や真実を語るメディア
として、独自のネットワークシステムを持って
います。これは、一般のメディアに属していな
いため、私たちが真実を知り、公正な判断を
する助けになっています。

虹の村の人たちはみんな、自分の食べるものは
自分で作っています。ここで採れた種は、
またこの地に播かれます。こうして毎年、
私たちの種は、受け継がれていきます。
そして、自分一人では作れない食べ物も、
自転車で行ける範囲ですべて手に入ります。

虹の村の人達は、みんなで一緒にやった方が
いい作業は、共同で行います。田んぼや
大きな畑をやったり、糸や布を作るときには、
みんなで集まってやります。単調な作業も、
おしゃべりしながらやっていると、
いつの間にか楽しい充実した時間に変わります。
私たちのいるところには、いつも笑い声が絶えません。

虹の村の人達は、家を建てたり、直したりする
のも、お互いに助け合って一緒にやります。
私たちは、ここにある資源を使って、家を
建てるようにします。
家が壊れる時また、この地に帰るように・・・。

虹の村の人達が、自然に寄り添った生活を
始めたら、川や海がきれいになってきました。
「ゴミ」と呼ばれるものも、なくなりました。
以前「ゴミ」と呼ばれていたものは、今は
大切な資源として使われています。また
私たちは、化石燃料原子力に頼らずに
生活しています。
地熱や小さな水力発電、太陽の光を利用した
温水器や発電機が各家庭にあります。
こういった新しい技術は、常にコミュニティ内
NPOが研究し、情報提供してくれているので、
私たちは、お金をかけず手作りで、自分の家に
設置することが出来ます。

そんな私たちの暮らしに共鳴してくれた都会の
人が、最近次々と移り住んで来るようになり
ました。虹の村の住人が増えるにつれて、
ますます棚田や果樹園や山が整備され、
美しい里山の風景がどんどん広がって行きます。
いろいろな特技を持った人が増えたため、
それぞれが出来ることを、お互いに提供
し合うことによって、コミュニティに
新しいビジネスが生まれて行きます。

私たちは、良く物々交換をします。
でも、物々交換だと不便な時には、地域通貨
使うこともあります。コミュニティの中で、
用が足りてしまうので、円はめったに使いません。

虹の村の人たちは、いつも自然界に感謝して
暮らしています。私たちは、これからもずっと、
地球が美しい青い星であり続けてほしいと
願っています。すべての生き物にとって、
この星が住み心地の良いところになるよう
手助けすることが、私たちに与えられた
使命だと感じています。

虹の村の人たちは、すべてはひとつ(ワンネス)
だと知っています。虹の村の人たちは、
今ここを生きています。虹の村の人たちは、
人生を楽しんでいます。虹の村の人たちは、
村人全員が農民であり芸術家です。
虹の村の人たちは、一人ひとりは自由でありながらも、
コミュニティとしての調和もとれています。
虹の村の人たちにとって、生きることは愛する
ことなのです。

今日は、虹の村のお祭りです。虹の村の人たちが
一堂に集まり、お互いに美味しいものを食べ、
遊び、歌い、踊る、1年で一番楽しみにしている
お祭りです。
そのお祭りは、「あわのわコミュニティカフェ&マーケット」。
そう、今ここにいる私たちが、虹の村の住人なのです。“
 
詩の朗読が終わると、さわくんの静かなギターの
音色が流れだした。クリスのネイティブフルートも
加わり、ゆっくりとエリも踊りだす。
ドラムも鳴りだし、次々と色んな楽器が増え、
みんな音に合わせ自然と踊りだした。

「場」のバイブレーションが同調している。
まるで、ひとつの生き物の様に。
光の輪の中で、いのちが響き合っている。
そして、宇宙と溶け合っている。
みんなのたましいが、笑っている。
キャンドルの柔らかな光に包まれ、
いつの間にか僕も無心になって踊っていた。
まるで、この宇宙にたった一人しか
存在しないかのように、自由に・・・。
その時僕は、永遠となり、宇宙となっていた。
そしてただ、いのちすることを喜んでいた。

「原爆の残り」火は65年後、鴨川の里山
歓びの光となって、たましいのダンスへと
昇華していった。 (林良樹)

吉田ケンゴさんのあわのわTalkの一部がこちらで観れます。
http://www.youtube.com/watch?v=cuEVUbM9o44